クラシックは難しくない

クラシックって高尚な趣味みたいに受け取られがちだけど実際そんなことはない。イメージ的には難しくて退屈、頭のいい人が聞いている、みたいね感じだろうけど頭の悪いわたしが聴いてられるのだから決して難しいわけではない。難しいとか退屈だとか感じる人は、そのとき聴いた曲が単に合わなかっただけなんだと思う。クラシックと聞いてよくイメージされるのはモーツァルトとかベートーベンなどだと思うのだが、個人的にこの人たちの音楽はとっつきやすくはないと思う。初めてクラシックを聴く人にはあまりオススメできないんじゃないかな。

 

世間一般のクラシックっぽいっ曲ってハイドンとかモーツァルトとかのいわゆる古典派(1700年代から1800年代初頭くらい)の音楽だと思うけど、この頃の曲って庶民のためじゃなくて貴族のための曲だからね。貴族がなんかしている時のBGMとして作られた曲が多いから耳にあんまり残らない曲が多い。曲も似たり寄ったりが多いしね。わたしはここらへんの作曲家が苦手。

 

ベートーベンは古典派からロマン派への橋渡しのような扱いみたい。聴いた感じだと初期の曲は退屈なものが多く、中期は有名な曲で溢れ、後期は今聞いても難しく感じるような曲が多くなる印象。けっしてどこをとっても聞きやすい作曲家ではない。まあ有名な交響曲を聞いている分ならとっつきやすけどね。

 

じゃあ初心者はなに聴けばいいのか、それは後期ロマン派や印象派の曲がいいと思う。理由は単純。メロディアスだから。聴いていて耳に残るフレーズが多く、聴いただけでは現代の曲とさほど変わらない印象を持つ曲が多い。ここらへんの曲を聴いていてもクラシックを聞いているという感覚はあまりないからすんなり聴けるんだよね。個人的に初めて聴く曲に最適なのはドヴォルザークの交響曲第9番、新世界よりだな。最初からテンション高いし、大抵眠くなってしまう第2楽章は、日本人なら馴染み深い有名な家路という曲の元だから眠くなるどころかむしろセンチメンタルになるぐらい。第3楽章もぐいぐい来る、まあでもここはあんまり感想がない。そして第4楽章はおなじみのフレーズ。お馴染みのフレーズが終わった後も結構長く続くっていう落とし穴はあるがまあ聴いてられるはず。このように新世界は初心者が飽きる隙が少ないのだ。

 

ピアノ独奏に関してもモーツァルトやベートーベン、シューベルトなんかはピアノを知らないわたしは、一曲が長いし、なにやっているのか判らない曲が多い感じがし、印象派ラヴェルドビュッシーのほうが聞きやすかった。

 

また一口にクラシックというけど交響曲、協奏曲、管弦楽曲、室内楽曲、器楽曲、声楽曲、オペラ音楽、バレエ音楽、その他とこんなにもジャンルがあるので、交響曲が苦手だと感じたら室内楽に逃げればいいし、こんだけジャンルがあるからきっと自分にあるジャンルはあるはず。わたしも管弦楽が苦手だったけど室内楽が聴けたから今でもクラシックを聞き続けている。

 

クラシックは難しくないって書いたけど、難しくないものを趣味にしているだけなのに、他人から高尚な趣味を持っていると思われるのは、ある意味お得なのかもしれない。