ヤナーチェクの弦楽四重奏曲第2番「ないしょの手紙」を聞く

以前記事を書いた「やすらぎのアルバム 音楽の森31」のCDについての続き。

 

以前はエネスコの弦楽四重奏曲第2番についてしか書かなかったのだが、本来このCDは、ヤナーチェク弦楽四重奏曲第2番を聞きたくて購入したものだった。

 

そして、あらためてヤナーチェクを聞いたら・・・、これがすごく私好みの演奏であった。

もともと聞いたことがあるのはグァルネリ四重奏団と、ヤナーチェク四重奏団の演奏だけであったので、そこまで比べられないのだが、 ヤナーチェク四重奏団のに比べエネスコ四重奏団の演奏はテンポが速く出だしもスッキリしている。というより ヤナーチェク四重奏団の演奏はゆったりしすぎのような気もする。この音源はYouTubeのやつなので細かいことは知らないけど1966年の音源みたい。

 


Leoš Janáček / The Janáček Quartet, 1966: String ...

 

グァルネリ四重奏団の方は図書館で借りたのを録音したやつなので詳細は忘れちゃったけど、出だしの主題のテンポは一番スムーズ。やっぱりヤナーチェク四重奏団のはテンポが遅いみたい。

 

エネスコ四重奏団の演奏は、出だしこそ、少々ため気味に始まるけど、全体的にはテンポが速い。第4楽章の民族的なメロディもノリが良くてかっこいい。

このCDは音もいい。廉価版だからって舐めちゃいけないね。なんか知らないけどこのCDは蒸着膜にアルミニウムではなく、金を使用したGOLD CDっぽいので、そこらへんで音が良くなっているのかな?高音が透き通るように綺麗で、聞いていて疲れない。エネスコ四重奏団の技術がどうたらこうたらというのは、私の耳は馬鹿なので良くわかりません。

 

この曲は「ないしょの手紙」と言う副題が付いているが、これはもともとこの曲が、ヤナーチェクの40歳も年下のカミラという人妻に恋をし、長年片思いをしていたという恋愛エピソードから作られた曲であり、内緒の手紙とは、その恋した女性宛に送った700通ものラブレターのことなのだ。ストーカー爺・・・・。現代なら捕まるぜ。

とはいえ、WiKIによると結構文通を交わしていたり、かたくなにヤナーチェクの誘いには乗らなかったらしいが、ヤナーチェクが没した時にはそのそばにいた。とのことなので、結構複雑な関係だったのだろう。

 

ストーカー爺さんの恋愛話から作られた曲だけど、この曲はすごくかっこいいのだ。

だが、

第2楽章では、カミラが自分の息子を産んでくれるのではないかという夢ないしは妄想が描かれている。*1

・・・・・これはいかんな。

 

ところでヤナーチェクの室内楽には、シンセサイザーで鳴らしたような、ビームの発射音のようなピロピロピロ~、ジュワインジュワイン!!みたいな音を出すフレーズがところどころあるのだけれど、ああいうのはどういった演奏方法なのだろか?結構気になる。スル・ポンティチェロ奏法?というやつなのかな。

 

 

*1:wikipedia引用