ハンドシキンのヴァイオリン・ソナタ集

ブックオフで購入。250円。

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イワン・ハンドシキンのヴァイオリン・ソナタ集

 

ヴァイオリン:アナスタシア・ヒトルーク 

ヴィオラ:ドミトリ・ヤクボフスキー

チェロ:キリル・エフトゥシェンコ

 

・ヴァイオリン・ソナタ ト短調 Op. 3 No. 1

・ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 Op. 3 No. 2

・ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 Op. 3 No. 3

・6つの古いロシアの歌

 

録音2005年5月ロシア、サンクト・ペテルブルク、セント・カタリナ教会内メロディア・スタジオ

 

イワン・ハンドシキン(1747-1804)

いつものごとくまったく知らん。18世紀ロシア最上のヴァイオリニストとか呼ばれていたらしいけど、詳しい経歴はWikiさんでも良くわかっていないみたい。

3つのヴァイオリン・ソナタはピアノつきではなく無伴奏のヴァイオリン・ソナタだ。バッハとパガニーニの間にポッカリあいた無伴奏ヴァイオリン音楽史の谷間に浮上してきた作品らしい。まあ要はあんまし知られていなかったけど実はバッハの後にこういう曲がありましたってな感じのCDだね。無伴奏ヴァイオリン曲マニアにとっては貴重な1枚なのかもしれない。

なんとなくマニア臭も強いし、この機会を逃すと二度と手に入れない感じのCDだと思ったので思い切って購入。

 

ヴァイオリン・ソナタはどれも同じに聞こえる。作品番号から見て同じ時期に作られた曲だろうけど、続けて聞いていると、いつ次の曲になったのかわからなくなる。無伴奏ヴァイオリン曲っていうと、ギュ~ン、ぴろろろ~ん、パラリラパラリラ~~。な感じのなんだか良くわからなくて聞いていて辛い曲ってイメージなのだが、今回のハンドシキンのヴァイオリンソナタはどの曲も凄く聴きやすい。というかさらっと流れていってしまい、いつの間にか聞き流してしまっている。技術的に難しいことをしているのかどうかは私にはよくわからないけど、バッハやパガニーニ、イザイなんかの無伴奏曲にある、とっつきにくさはこの曲にはまったくないと言える。曲調も明るく、なんだかのんびりした感じさえする。張り詰めたような空気が無いので聴きやすいのかな。

6つの古いロシアの歌からヴィオラとチェロの演奏が付く。ヴィオラが付くのは1曲目だけで、2曲目からはチェロのみ。だけど2重奏と言う感じでなくヴァイオリンがメインで他はあくまでも簡単な伴奏しかない。この作品のそれぞれの題名が

・橋に沿って、この橋に

・これが私の運命、これが運命?

・小さな鳩よ、どうしてそんなに悲しそうに止まっているのか?

・何が、どうして起きたのか

・かつては黄金の束を集めていた

・かつては若者だった

ってな感じで、微妙に悲惨なものになっているのは何でなの?題名だけ見ると金持ちが落ちぶれていく様を表しているようだ。題名が悲しくなるにつれて曲調も暗く、叙情的になっていくのだが、個人的にはここらへんの曲の方が好みでした。かつては~の2曲は曲調がやけに明るいのだが、これは楽しかった頃を思い出している曲だからなのだろうか?

 

聴きやすい曲ではあったけど、やはりヴァイオリンの独奏曲は私にはちょっと辛い。あまり印象にも残らない曲でした。