サティのピアノ作品集

 ブックオフで購入。250円。

 

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エリック・サティ ピアノ作品集2

 

・(犬のための)だらだらした前奏曲  
・(犬のための)本当のだらだらした前奏曲  
・自動描写  
・ひからびた胎児
・右や左でみたこと(メガネなしでも)~ピアノとヴァイオリンのための  
・気むずかしいしゃれ者の三つのお上品なワルツ  
・スポーツとあそび  
・最後のひとつまえの思い出  
・官僚的なソナチネ

 

ピアノ:高橋悠治

ヴァイオリン:水野佳子

録音:1979年3月12日 日本コロムビア第1スタジオ

DENON 32C37-7486

 

変なタイトルの曲ばかりだな。タイトルからはどういった曲なのかが想像できない。サティは以前まではまったく興味の無い人だったのだが、家具の音楽のCDを購入してから興味が出た。なんとなく環境音楽の先駆けの人からイカした実験音楽をする人と言うイメージに変わったのだ。今回のCDは有名なジムノペディが入っていないため、サティを良く知らない私にとっては凄くマニアックなCDに思えた。曲名がすでに凄いし。

私の好みでは無さそうだなと思い1回スルーしたのだが、1ヶ月経っても250円コーナに鎮座したままだったので、これは私以外このCDに興味を持っていないのではないかなと考えてしまい、250円だし失敗してもいいかなと思い購入。

 

ほとんどの曲が1分ほどの短い曲数曲から構成されている。しかもその数曲にもそれぞれ変な題名が付けられている。

(犬のための)だらだらした前奏曲

・内なる声

犬儒派の牧歌

・犬の歌

・徒党を組んで

 

ひからびた胎児

・ナマコの胎児

・無柄眼類の胎児

・ 柄眼類の胎児

 

 

意味があるような題だけど、どうなのかね?

ちなみに 自動描写  からは解説が付いている。全然解説になっていないけど。これはサティ自身がつけたのかね。 スポーツとあそびは21曲からなる小品集で、その中の海水浴と言う小品の解説を引用してみると

 

海は大きいんですよ、おくさん。

ともかく深いですね。

底にすわってはだめですよ。

とても湿っぽいですから。

ほら、波さんがやってきた。

水だらけですね

すっかりぬれてしまいましたね。

―はい。

 (諧謔の時代より 訳:高橋悠治 杉本紀子)

 

 解説というより詩だね。サティ自身は聴衆に対してこれを黙読ながら曲を聴きいて欲しかったらしい。サティの曲は単品で聴くと言うより何かと一緒に聞くという意図がある曲が多いね。

怪しげな題の曲ばかりだけど、内容はなんつーか普通と言うか、そんなに奇抜と言うわけでもない。初聴きだと聞き流してしまうレベル。 ジムノペディのようなインパクトのある曲はこのCDにはないかな。