小澤征爾のマーラー交響曲第4番を買う

フリマで購入。100円。

 

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マーラー .交響曲 第4番 ト長調

 

指揮:小澤征爾

演奏:ボストン交響楽団

ソプラノ:キリ・テ・カナワ

録音:1987年11月21,23,27日ボストン、シンフォニーホール

PHILIPS 422-072-2

 

マーラー交響曲個人的には好きだ。ころころと展開が変わるし、聴いていて飽きないのが良い。マーラー交響曲基本的に1時間越えが当たり前なのだが、聴いていて辛いと思ったことは無い。特に好きなのが第5番だ。この曲も70分ほどの大曲だがあっという間に時間が過ぎてしまう。マーラー通になると1番や5番よりも6番や9番を押すことが多いのだが、所詮にわかな私はやっぱり比較的聴きやすい1番や5番の方がすきなのである。

マーラー交響曲の中でも第7番だけは良くわからない。聴き所が良くわからないし、聴いていて楽しくも感動もしない曲だ。真のマーラー通はこの曲のよさも理解しているのだろうか?

 

で、今回のCDはマーラー交響曲第4番だ。この曲は(このCDでは)54分ほどと、比較的短い。それでも十分長いですけどね。そして聴きやすいタイプの曲だ。明るいし、展開もころころ変わるし、聴きやすい。その分あまり印象にも残らない気もするけど。

正直好きでも嫌いでもない曲だね。しかし、この曲はなぜか中古で安く出現することが多いので手にする機会が多い。といってもバーンスタインの旧盤とマゼールの良くわからない廉価版の2枚しか持ってないけど。

あまり印象の残っていない曲だけど、このCDは指揮が小澤征爾なので購入した。日本が誇る世界的指揮者なので、経歴とかたいして知らないのだけれど贔屓目で見てしまう。

 

第1楽章の序奏というか導入部が凄く印象的。解説ではこどもによる天国の世界を示すように鈴とフルートの愛らしいロ短調の序奏にはじまると書かれているけど、私には鈴のシャンシャンする音がなんだがクリスマスやサンタクロースをイメージしてしまう。曲自体も明るいわりにはしっとりとした印象もあるので冬をイメージした曲のように思えてしまう。

第2楽章はまだ冬っぽさが残っているけど、ちょいと禍々しさが出てくる。イメージ的にはナイトメアー・ビフォア・クリスマスって感じだな。

第3楽章はこの曲のメインって感じ。ゆったりとしたテンポで進むけど17分くらいで急に盛り上がるのでびっくりする。しかし盛り上がりが続くわけでもない。

第4楽章からソプラノ独唱が加わる。 

解説によるとそもそもこの交響曲第4番は第4楽章から作り始めたらしい。もともと第4楽章の部分は交響曲第3番のために作られたのだけど、もともと1時間30分ほどある第3番に、さらに曲を追加するのは長すぎると言うことから第4楽章の部分を独立させ、そこから第1~3楽章をつけたのが第4番ということらしい。つまり、この交響曲の目標は第4楽章であり、他は逸れにいたる準備だと言うことだ。

個人的には第4楽章はなんか浮いているようにも感じた。第3楽章まででこの曲は終わり、エピローグと言うか、おまけみたいな感じで第4楽章が流れる・・・。なんかそういう感じがした。

全体的にはそんなに盛り上がりが無く、ゆったりとした交響曲だと感じた。小澤征爾の指揮するこの盤は音がスッキリしていると言うか少々薄く感じた。つーか音がちっちゃいような。バーンスタインの旧盤の演奏のほうが音に迫力があるし、楽器1つ1つの音がはっきりしているので、私はバーンスタイン盤の方が好きかな。しかしバーンスタイン盤からは 小澤征爾盤から感じた冬のイメージはまったく感じない。テンションが高くてまったく別のような曲にも感じる。